| 10.02.22 |
「嫌われ者」が嫌うもの |
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いま日本中で最も嫌われているのは民主党の小沢幹事長だろう。世論調査で「幹事長を辞めるべき」は80%を超えている。
この「稀代の嫌われ者」に嫌われている「人種」がいる。宮城県選出国会議員の秘書が困惑顔で洩らす。
「民主党の宮城県連です。代表の安住淳氏は小沢批判の四人組の一人で、完全に毛嫌いされている。岡崎トミ子、郡和子、今野東のアナウンサー出身も歯牙にもかけられていない。小沢氏が信用しているのは櫻井充氏と、自分の子飼いの橋本清仁だけです」
実際、そのことを示すエピソードがある。
昨年10月の宮城県知事選。民主党県連は遠藤保雄氏を擁立した。しかし、仙台市出身とはいうものの、知名度不足は否めず、結果的に村井嘉浩知事にトリプルスコアで惨敗した。
この選挙戦中、当時、県連代表だった岡崎トミ子氏は巻き返しを図るため、小沢幹事長に仙台に入り、応援のマイクを握ってもらうよう懇請した。それが無理なら「小沢ガールズ」を派遣してもらえないか、とお願いした。
それに対して小沢氏はこう言ったと言われている。
「 あなたたちが選んだ候補者だし、あなたたちの選挙なのだから、あなたたちで責任をとりなさい」
岡崎氏はすごすご退席するしかなかったという。
小沢氏は「議員の最大の仕事は選挙に勝つこと」という持論の持ち主だ。「安住氏のようにテレビに出てペラペラ喋っていることに嫌悪感を持っているし、宮城県選出のアナウンサー出身議員も評価していない」という。
そのことは当選回数からすれば、大臣や副大臣になってもおかしくない安住氏や岡崎氏が冷遇されていることからも窺える。
問題は小沢氏と民主党宮城県連のこうした関係が、宮城県にどういう影響をもたらすかである。
民主党本部(つまり小沢氏)は、今回の予算付けで三陸縦貫道の整備については増額配分したが(最終点は小沢氏の地元の岩手県宮古市)、仙台港の整備には減額した。
小沢氏が決めた「陳謝一元化ルール」は、小沢幹事長の肚一つで決裁される。
宮城県にとって、小沢氏に嫌われている県連を持つことは、発展の阻害要因になりそうだ。 |
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| 10.02.14 |
宮城県が「環境・エネルギー税」導入の意向 |
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これほど重大なニュースをマスコミが報じないのが分からないが、宮城県執行部は、平成23年度から「みやぎ環境・エネルギー税」(仮称)を導入・実施する考えを公表した。2月8日の県議会・低炭素社会対策調査特別委員会で、環境生活部長が述べたもの。
村井嘉浩知事が掲げ、実践している「富県宮城戦略」の骨子は「環境保全と経済振興の両立」にある。県はこれまで限られた財源の中で取り組んできたが、「地球温暖化防止」や「豊かな自然環境の確保」など、環境政策上の喫緊の課題に早急に対応するためには、新たな財源を確保する必要があると判断した。
環境税については、平成18年に県が諮問機関として設立した「税制研究会」で検討された経緯がある。しかし、このときは「宮城発展税」を導入・実施することにし、環境税は見送られた。今回、導入を決断した背景には、「京都議定書」に見られるように、世界的に地球温暖化対策が急務になっていることと、その根幹を成す森林環境の整備が必要との認識による。
事実、宮城県の二酸化炭素年間排出量は平成18年時点で2、123万九千dと、都道府県ランクでは中位にあるが、基準年の平成2年からの増加率は23・5lと、国内トップクラスにある。
森林整備についても、県は間伐の促進目標として年間5、600fと定めたが、実績は4、000fにとどまっている。
こうした状況から、県執行部のみならず、県議会の地球温暖化防止対策調査特別委員会が「二酸化炭素の排出抑制及び吸収拡大に関する施策の充実強化を図ること」「財源確保策として新たな税の導入・実現が図られるよう、具体的な検討に着手することを強く要望する」と提言。宮城県森林組合連合会も昨年、「県レベルの森林環境税を早急に創設すること」という要望書を提出。これら外部の声も環境税導入の大きな引き金になっている。
「環境・エネルギー税制度」の概要(案)は以下の通り。
▽課税方式 現行の県民税に上乗せして課税。
▽税額 個人(約106万人と算定)年額1、200円(現行の個人県民税年1、000円に加算。
法人(約5万社と算定)資本金等の額により年2、000円〜80、000円(現行の法人県民税に10l相当額を加算)。
▽税収規模 年収約16億円(個人約13億円、法人約3億円)。
▽実施時期 平成23年4月から5年間(総額80億円を見込む)。
新税導入に伴う利活用事業計画として、次のものが挙げられている。
@二酸化炭素吸収源としての森林機能強化(事業費の4割程度)
[森林環境整備]▽間伐実施の加速化▽伐採跡地への植林支援▽森林整備に必要な道路網整備の推進
[森林資源有効活用]▽林地残材等の木質場バイオマス利用促進▽公共施設、学校等の木造・木質化の推進▽県産材利用木造住宅の普及促進
A二酸化炭素排出削減に向けたクリーンエネルギー利用促進(事業費の4割程度
[クリーンエネルギー普及促進]▽太陽光発電システム普及促進▽事業者等へのクリーンエネルギー等導入促進▽公共施設、学校等へのクリーンエネルギー・省エネ施設導入促進
[環境配慮型産業の振興]▽環境配慮型農業施設整備▽地産地消型クリーンエネルギー製品普及促進
B生物多様性・豊かな自然環境の確保(Cと合わせ事業費の2割程度)
[生物多様性の保全]▽稀少野生生物保護の促進対策▽野生鳥獣による農林業被害軽減対策
Cやすらぎや潤いある生活空間創造・人と自然の交流促進(Bと合わせ事業費の2割程度)
[水循環の保全・環境緑化の推進]▽県民参加の植樹活動支援▽工場、事務所等における環境緑化(屋上・壁面緑化)の推進▽水源林における広葉樹林化等の促進
[人と自然の交流促進・環境教育の推進]▽里山等における環境教育フィールド整備▽環境学習・教育の推進
県では以上の「4つの柱」に関連する事業を含め、各市町村が抱える環境課題の解決を図るため、各市町村が実施する独自の事業に対しても補助していく方針だ。
「環境・エネルギー税」の導入・実施に当たり、県は昨年12月21日から今年1月19日まで、県内の各圏域7ヵ所で説明会を実施。並行してパブリックコメントも募集した。14の団体・個人から合わせて52件の意見が寄せられ、「増税になる。もっと行財政改革に取り組むべき」との意見があるものの、「環境保全、森林整備は必要不可避」と概ね賛意の声が上回ったという。
県執行部は今月17日から開会される2月定例県議会に上程する予定。議会審議を経て可決・承認されれば、平成22年度を県民への周知・広報と、県民税の徴収を行う各市町村の準備期間に当て、翌23年度から実施する。
ちなみに、環境税は今年1月現在、国内30県で導入されている。 |
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| 10.02.07 |
連合会長に聞きたいこと |
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国会では連日、鳩山首相と小沢幹事長の金の問題が追及されている。
当人たちは「母親から金が贈与されていたとは知らなかった」(鳩山首相)、「法に反することはしていない」(小沢幹事長)と述べ、民主党内からも「進退は本人が判断すべきこと」と遠回しに幹事長辞任発言はあるものの、表立って批判の声は上がっていない。
下手に批判して小沢氏から圧力をかけられるのが怖いのだろうし、何より小沢氏から選挙資金とポストをもらっている人たちだ。批判や正論を期待する方が無理だろう。
それよりも民主党の支持母体である連合の会長・幹部に聞いてみたい。「首相・幹事長の金銭感覚をどう思うか」と。
言うまでもなく、連合の組合員はサラリーマンである。長引く不況、生活関連費の増大などで、家計のやり繰りは大変厳しい。
連合が民主党を支持しているのは、そうしたサラリーマンを主体とした庶民の暮らしを良くしてもらえる、良くしてもらいたいと考えたからだろう。
その支持者大勢が厳しい生活状況におかれているときに、応援を受けている党のトップ二人が世間常識では考えられない金をもらい、動かしている。
このギャップをどう感じているのか。マスコミの誰かに聞いてもらいたいものだ。
有り体に言えば、鳩山・小沢両氏の金銭体質は民主党にそぐわないのではないか。殊に小沢氏の政治理念・政治手法は右傾的・独裁的であり、幅広く民意を吸い上げるボトムアップ型の民主党の進め方と対極に位置している。
民主党のカラーに合わない人物が、民主党を動かしているという現実。多くの国民が感じているだろう、この素朴な疑問に民主党議員と連合幹部が気づいていないことこそ、不思議であり、理解できないものだ。 |
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| 09.9.03 |
民主党の「村井知事酷評」に思うこと |
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9月10日の宮城県議会、自民党県議の代表質問に答える形で、村井嘉浩知事は正式に知事選出馬を表明した。
続いて代表質問に立った民主党系会派「改革みやぎ」の藤原範典会長は、この4年間の村井県政について「雇用確保・財政再建・公共事業や農林漁業のどの面を見ても実績に乏しい。4年間を総括すれば進展がない」と切り捨てた。併せて「特定政党に近づく姿勢も問題だ」と批判した。特定政党とはもちろん自民党のことで、先の衆議院選で村井知事が自民党候補を応援したことを指している。
対立政党が非難することはよくあることだから仕方がないのかも知れないが、物事は正確に分析しなくてはならない。
果たして、村井県政の4年間は実績がなかっただろうか。
確かに公共事業や農林水産業については実績らしきものはない。しかし、公共事業は財源と密接に関わるものであり、そのためやりたくてもできない面があったことは認めなくてはなるまい。
農林水産業についても、特に農業は国・農水省の方針に沿わなくてはならないことからして、県独自にどうこうできるものではない。また、これらの第一次産業は農協・漁協などの関係団体や民間企業・自営業者が主体であり、県はその支援・補助的役割でしかない。この点、零細農漁業者に対して県は融資・支援制度を設けて救済策を行なってきている。
目に見えた実績はないものの、それなりのフォローはしてきたと言えるだろう。
財政再建にしても、国の交付金が削減される中で、財政再建団体に転落しそうだと言われながらも、何とか凌いできている。
雇用確保は世界金融不況の影響で県内企業も少なからず打撃を受け、そのため実績はなかった。しかし、これが知事の責任と言うのは無理なこじつけだろう。
批評するのであれば、功績も挙げなくてはならない。
村井県政の功績は言うまでもなく、「富県戦略」を掲げ、セントラル自動車をはじめとするトヨタ自動車グループ企業や東京エレクトロンの誘致を導いたことである。これによって、これまで中核となる製造業がなかった宮城県に、新たな技術集約型の産業基盤が構築されることになる。
これらの企業・工場が稼動するのはもうすぐだ。となれば雇用も必然的に促進される。消費にも寄与するし、税収増の一助にもなる。
この点を語らずして、村井県政を総括するのでは、総括に値しない。
藤原県議や民主党系議員には失礼な言い方になるが、この人たちが知事として担いだ浅野史郎県政は、3期12年何の功績があったろうか。
企業誘致もせず、財政難にあってしたことと言えば、県職員の給与を3度削減しただけではなかったか。それでも自らの退職金はしっかり受け取った。
浅野県政の12年はその後「失われた12年」と酷評された。その後を継いだ村井知事は、浅野県政のツケを背負いながら奮闘していることは、県議のみならず県民も知っている。
そのツケを見ないで批判するのは片手落ちというものだろう。
もう一つ、「特定政党に近づきすぎる姿勢」についても、民主党議員は当時、浅野知事に近づいていたではないか。
何より、岩手県の達増拓也知事は「小沢一郎信者」であり、先の衆議院選でも民主党候補に積極的に応援した。「特定政党への偏重姿勢」というなら、自党の達増知事にも諫言すべきだろう。
藤原県議が代表質問で冒頭のような批判をしたのは、もちろん来たる知事選を意識してのことだ。
実は、民主党の知事選候補者の選定もおかしいと思えるのだ。
すでに報じられているように、民主党宮城県連は3人の候補者を選び、それを党本部・小沢一郎代表代行(現在、幹事長には正式に決まっていない)に上申し、最終的な決断は小沢氏が行なう形にした。
結果的に小沢氏は民主党宮城県連の意向をそのまま了承し、知事選候補者に遠藤保雄氏が決定した。だが、小沢氏が「この候補者では勝てない。代えろ」という可能性もあったのだ。
その場合、県連はどうするのかというと、「小沢氏に候補者を選んでもらうことになるだろう」と漏らしている。
それでは民主党県連の意向・総意はどうなるのか。小沢氏の判断が何よりも優先することになる。
民主党は「我が党は開かれた政党だ」と自任している。だが、内実は「小沢独裁」ではないか。
来たる知事選に際して、村井知事は「特定政党・団体・企業に推薦を要請しない」と述べた。このため自民党宮城は「村井知事の意向に沿った形で応援していく」方針だ。
対して民主党宮城は、自らの地域の知事選にまで党本部(小沢氏)にお伺いをたてなければならない。
「小沢独裁」では「民主党」の名に合致しないのではないか。
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| 09.9.03 |
「地方美」に触れて |
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衆議院選の取材で宮城県北の南三陸町を根城にして6区を駆け回った。選挙取材は各候補者の事務所と夜に開かれる個人演説会が主になることから、意外に空き時間がある。忙中閑を利用して南三陸町をぶらぶらしてみた。
南三陸町は4年前、旧歌津町と旧志津川町が合併してできた町である。小誌は旧志津川町を主に歩いたが、幾つか驚かされた。
第一に、海が素晴らしくきれいなことである。太平洋に面した青い海は、それほど波も荒くなく穏やかで、近くにいるとザーッという潮騒が心地よく聴こえてくる。この海の美しさは宮城県内でも一、二を争うだろう。
もちろん、これは観光としての面だが、一方で志津川の海はギンザケやホタテ、カキ、ホヤを養殖しているし、近海漁に従事する漁船も数十隻が漁港に碇泊している。こうした「第一次産業としての海」の特徴もあり、これらの仕事ぶりを垣間見ることができるのも魅力の一つだ。
陸(おか)に目を転じれば、旧志津川町は平地が少なく、町の77%が山林で占められている。海に面した山間(やまあい)の町と言える。町の三方を囲む山々は松林が繁茂しているが、林業は海外からの安い輸入材に押されて、産業としての体力は低下して久しく、振興のめどは立っていない。
けれども、緑の山に囲まれ、わずかな平地にある田に稲刈り前の米が実っている景色をみると、「日本の原風景」がここにあると感じないわけにはいかない。先に触れた海もその一つである。
夜、町中(まちなか)の居酒屋に入り、一献傾ける。肴はもちろんこの地で獲れた魚料理だ。美味いし、値段も安い。
実は、旧志津川町の素晴らしさはこれだけではない。初めての町だから行き先がわからないし、田舎の町では道路地図も克明には記していない。
必然的に地元の人に道案内を尋ねることになるが、どの人も親切に教えてくれるのだ。大人ばかりでなく子供もそうである。
そればかりか、道で顔を合わせたり、すれ違ったりするとき、どの人も必ず「おはようございます」「こんにちは」と声をかけてくれるのだ。杖を突いて歩いているお婆さん、商いをしている中年男性、自転車や徒歩で通学している小中学生。皆が皆、一様に挨拶してくれる。実に気持ちがいい。
聞けば、旧志津川町ではこれが普通で挨拶しない人はまずいないという。行政側が無理強いしたということはない。誰が勧めたものかわからないが、これまた素晴らしい慣習である。地域のコミュニケーション、道徳観の教え、子供たちの非行や犯罪の防止など、この「挨拶運動」は多くのことに有形無形で役立っているに違いない。
海・山の自然と優しさに溢れた人たち――ここには都会にないものがあり、これは私たちが失いつつある「地方美」ではないだろうか。
機会があったら、宮城県民だけでなく全国の人たちに南三陸町に来てほしい。きっと大満足してくれると思う。 |
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| 09.8.25 |
衆議院選の次に来るもの |
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マスコミの予想によれば、この衆議院選は自民党が大惨敗し、民主党が圧勝するという。宮城県でも自民党は1区から5区まで敗れ、わずかに6区で議席を維持する見込みだと報じられている。
この選挙結果の余波がその後に行なわれる選挙にかなり影響すると見られている。
一つは、今秋10月に行なわれる宮城県知事選だ。村井嘉浩知事は再選に向けて正式な出馬を表明していないが、立候補することが確実視されている。自民党県議出身なこともあって、村井知事は今回の衆議院選ではっきりと自民党候補者への応援を表明し、選挙期間中マイクを握っている。しかし、その応援に反して、自民党候補者の劣勢は如何ともし難い状況にある。
自民党関係者は「何とか3勝3敗の五分、悪くても2勝4敗にはもっていかないと」と漏らす。大惨敗となれば民主党政権後の次の選挙でも政権奪取が難しくなることはもちろんだが、「衆議院選直後の知事選にも悪影響が及ぼしかねない」と見ているからだ。
実際、すでに民主党は来たる知事選に向けて候補者擁立を決めており、衆議院選が終わればすぐに候補者の人選に取りかかる計画だ。
この4年間の村井県政を見れば、「富県戦略」の遂行、セントラル自動車をはじめとする自動車関連企業の誘致など、実績は評価される。
しかし、選挙は何が起こるかわからない。衆議院選直後の知事選なだけに、風が民主党に吹いており、自民党出身の知事に逆風となることもないではない。9月になれば、知事選がスタートする。この衆議院選の影響がどう出るか注目されそうだ。
もうひとつは、来年に行なわれる参議院選だ。来年任期満了となるのは、自民党の市川一朗、民主党の桜井充の両氏である。これまで自民、民主は1議席ずつ確保してきたが、衆議院選圧勝の勢いに乗る民主党は当然のことながら2議席獲得を狙ってくる。
今回の衆議院選で自民党が大幅に議席を失えば、これまで同党の衆議院議員の後援会や支持基盤に支援を依存していた市川氏の選挙体制が崩れる可能性もある。
宮城県はかつて「保守王国」と呼ばれたが、徐々に民主党勢力に浸食され、今回の衆議院選の結果次第では「民主王国」に化すことになる。すでに仙台市長の椅子は民主党が擁立した奥山恵美子氏が占めている。
この衆議院選が宮城県全体の政界地図を大きく塗り替えようとしている。 |
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| 09.4.15 |
石巻市長選の本質 |
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「継続」か「刷新」か−−これが石巻市長選の争点だとマスコミは報じている。だが、実態は違う。この市長選の本質は「土井喜美夫市長を落選させていいか、どうか」市民の審判を仰ぐ選挙だということである。
選挙戦初日の4月12日、対立候補者の亀山紘氏は石巻駅前広場で第一声を挙げた。特設ステージに上がった有力支援者は齋藤正美・衆議院候補者、佐々木喜藏、加賀剛の両県議、浅野亨・石巻商工会議所会頭、石川茂男・石巻地域産学官グループ交流会元座長(宮城プラントサービス会長)、高橋悌太郎・石巻地域産学官グループ交流会現座長(高橋屋根工業社長)、市議会野党会派の19名らだが、この面々は土井市長に反発感情をもち、そのために亀山氏を市長候補に擁立した主要人物たちである。
それゆえに、この人たちが亀山氏の決起集会や個人演説会で話してきたことは、少しは亀山氏の人柄に触れることはあっても、市長としての政治的資質・行政能力については全く語らず、スピーチの大半を土井市長批判に終始した。
その中身は「市職員を怒鳴る」「タクシー券問題や交際費など、市長としての資質に問題がある」「議会に対して説明が不充分だ」−−というものだ。つまり、反土井者たちが言っていることは、土井市長の公私混同ぶりと政治手法について批判してるのであって、政策的な面では問題視していないことになる。
タクシー券の使い方や交際費について、土井市長は何度も謝罪し、「今後改めていく」と明言していることからすれば、二度と同じ間違いをするとは思えない。職員の叱り方や議会への説明も、これだけ批判されれば注意するに違いない。
では、政策面で問題がないとすれば、土井市政の何が問題になるのだろう。亀山氏の方が土井市長よりも石巻市にとって政策能力・行政能力があるということならば理解できるが、亀山氏の応援諸氏はそうしたことは一言も触れていない。賛辞すらしていないのだ。
現に亀山氏の公約は具体性がないし、市長になってやることは「クリーンな市政」「市民による、市民のための市政」「議会との信頼関係を築く」ということを何度も繰り返している。
こうした状況をみれば、亀山氏の主立った支援者は「土井市長を落選させる目的」が本音だということだろう。
今回の市長選は土井市長対野党会派、土井市長対政界関係者の構図が投影されたものである。言わば、政治の世界のゴタゴタを市長選に引きずったのだ。その本質は「土井は敵だ。だから倒す」という一点に尽きている。この人たちは市民のことなど考えていない。考えているなら、土井市政とは違う政策・公約を打ち立て、有権者にアピールして審判を仰ぐはずだ。
石巻市民はもう一度、誰に投票すべきか考える必要があるだろう。政界内の抗争と、市民が望む市長とは別なはずだ。
土井、亀山両氏のどちらが市長になった方が、石巻市と市民にとって有益なのか。市長選の本質を間違えて、ムードで選んだ結果、そのしわ寄せをかぶるのは市民である。 |
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