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再選を目指し市長選に出馬表明した 土井喜美夫市長 |
「チェンジ石巻」は齋藤正美・黒須光男氏が主導
これを受けてマスコミは亀山氏が出馬に前向きなように報じているが、必ずしもそうとは言い切れないところがある。「適任者がいれば、その人を支援する気持ちもある」「教職を続けていきたい気持ちもある」「政策的な対立軸は明確にしたいが、政治的に対立するなら出馬しない」と述べているように、亀山氏の胸中は揺れているのが実情である(亀山氏のインタビューと記者会見の内容は別掲の通り)。 不思議なのは、この「地域活性化集団 チェンジ石巻」という集団である。亀山氏を推すことを目的として突如結成されたこの集団は、如何なる面々で構成されているのか。誰しも興味を持つに違いない(結成集会では「あくまで市民団体です」と述べ、メンバー紹介などは全くなかった)。メンバーとその関連について、小誌が調べた範囲内を記してみる(敬称略)。 ▽代表・菅野京子▽代表代行・神山庄一郎(元河北町議会議長)▽副代表・蜂谷勝子▽幹事長・後藤春彦(宮富士工業専務、齋藤正美氏のシンパ)▽副幹事長・木村幸子▽会計・中島喜美雄▽幹事・齋藤浩喜(齋藤正美氏の弟)▽幹事・木村文洋(さくらんぼ歯科、黒須光男市議のシンパ)▽幹事・鈴木てる子▽幹事・江刺みゆき(宮城県漁協中部地区漁協女性部連絡協議会会長、阿部和芳市議のシンパ)▽幹事・阿部勲▽幹事・氏家賢寿▽黒須慶弘(元石巻農協理事、齋藤正美氏のシンパ)▽幹事・斉藤要一(黒須市議の青年団当時の仲間)▽幹事・遠藤寿博(寿園芸専務、齋藤正美氏のシンパ)▽幹事・木村文雄(元市職員、黒須市議のシンパ)▽幹事・八木かつ子(黒須市議のシンパ)▽幹事・笹川伊津子▽幹事・鈴木呈子▽幹事・伊藤総人▽幹事・大沢俊雄▽幹事・佐藤はつ子▽幹事・佐々木美代子▽幹事・長谷川はる子 こうしてみると、「チェンジ石巻」は純然たる市民団体ではなく、齋藤正美氏と黒須市議が主導して結成した「土井市長追い落としのための集団」であることは一目瞭然であろう。「会長を女性にしたり、幹事に女性を入れているのは、黒須氏と齋藤氏が主導しているということをカモフラージュし、あくまで亀山氏を推す市民グループが立ち上がった形にして印象づけようとした」(集会出席者の一人)との見方は少なくない。 事実、黒須氏は12月16日の市議会一般質問で、「あなたの井戸を掘った黒須光男だ」と、4年前の市長選で土井氏を支援し、それが当選させた要因だったかのように述べ、その後一転して「土井市政の瓦解が始まった。『チェンジ石巻』と一緒にやっていこう」と発言している。「チェンジ石巻」と自ら洩らしたことは、黒須氏がこの集団に深く関わっている何よりの証拠であろう。また、この結成会場を借りたのは黒須氏だと言われている。
ちなみに20日の集会には、来賓として黒須氏と菅野昭雄市議、佐々木喜藏県議が出席。他にも高橋栄一、阿部和芳氏ら5〜6人の市議が来ていた。いずれも土井市長に敵対する面々である。 それにしても不思議ではないか。かつて黒須氏と齋藤正美氏が仇敵、犬猿の仲だったことは、石巻市の政界関係者ならずとも、つとに知られている。黒須氏は県議、市議時代を通して、青木和夫市長時代の「AK戦争」に始まり、その後も市政に介入しようと暗躍してきた人物である。一方、齋藤氏はその黒須氏に対抗するために市議になり、県議を経て、国会議員を目指している。その「水と油の関係」にある二人が、どういう考えで手を組んだのか。両氏とも「反土井氏」で共通していることから、「敵の敵は味方」ということなのか。
(中略)
4月の市長選の争点は言うまでもなく「土井市政の継続」か「市政の刷新」かに尽きている。土井市長にとってはこれまで4年間の実績が問われることになるが、その評価は芳しいものではない。1市6町の合併を実現した手腕は評価されるが、途中から市議会野党が多数となり、これといった実績が見えてこないことは否定できないだろう。
実績が見えない土井市政のアキレス腱とは?
土井市政の評価については、二つの点から見る必要があろう。一つは、市役所内の組織力を発揮させているかどうかだ。この点について「他人の意見に左右されず、自分の考え、判断で何事もこなしていく。独裁的で人の好き嫌いがはっきりしている。そのため幹部・職員の用い方が下手だし、味方だった人が離れていくことも多い」(関係者)という声がある。
もう一つは文字通り「実績」である。石巻市政のこれまで4年間を振り返れば、オラレ(舟券売場)の中止、青果市場の東松島市移転、さくら野百貨店石巻店への庁舎移転、中心市街地活性化問題など、重要な振興プランが俎上に載っては中止になったり、遅々として進まない状態が続いている。なぜそうなるのかと言えば、市執行部が提示するこれらの重要議案について、野党派18、与党派15の議会側がことごとく反対、否決していることに尽きる。
反対、否決する理由として議会側は「説明不足だ」「議会を軽視している」ことを挙げている。確かに中には執行部側の説明不足もあるだろう。だが、そればかりで議会側が執行部を追及しているとは言い切れないのも事実だ。そのことをモロに表わしたのが、昨年12月議会での一般質問だろう。一般質問は12月16日─22日の4日間にわたって行なわれ(中に土日をはさむ)、総勢22人の議員が質問した。市長選が迫ってきているからでもあろうが、このうち「市長の政治姿勢」に類する質問をしたのは8人。いずれも「反土井市政」を標榜している野党派議員である。 これらの議員の質問を傍聴していると(小誌は延べ3日間傍聴した)、野党派議員だけに市長及び執行部に批判的なのは当然だとしても、その質問たるや感情的で重箱の隅をつつくような物言いであり、極言すれば「幹部・職員の人事配置、行政運営の拙さ、議会対策に至るまで、土井市政のすべてが問題だ」と断定して攻撃する。
中でも共産党議員の一人は、市庁舎の議場形態がすでに「ひな壇方式」に決定しているのに、その問題を蒸し返して追及。挙げ句の果てには「市長選で庁舎問題を争点にすべきだ」とまで言い切った。「新市長誕生まで庁舎問題は棚上げにする」ということである。
周知のように庁舎移転事業は喫緊の最重要課題であり、市議会は今年9月に市庁舎を移転することを実質的に決定している。今後進めていく中心市街地活性化事業とも密接に関わっている。市民も期待しているし、さくら野百貨店が譲渡してくれたことを考えれば、その好意に応えるためにも迅速な事業遂行が求められている。そのためには執行部はもちろん、議会側も呼応する姿勢が欠かせない。執行部の対応がお粗末なら、議会側がその尻を叩いてでも拍車をかけるべき事業である。
ところが、議会側にはそうした共同歩調をとる考えはさらさらないようで、執行部の揚げ足を取ることのみに専念し、建設的な質問、提案をする議員はわずかしかいない。
(中略)
なぜここまで対立することになったのか。4年前に土井市政がスタートしたときは「オール与党」と化し、市長と議会が蜜月状態にあり、手を携えて新市の街づくりに邁進すべく行動していたのにである。
亀裂の発端は一昨年の2月議会の最終日(3月27日)に土井市長から提案された副市長人事である。市長は収入役(当時)の起用を考えたが、最大会派のグローバル石巻の大半の議員は総務部長(当時)の登用を主張。そのため異例の投票決着となり、賛成20、反対13で収入役の副市長就任が可決された。この結果、人事で賛否を一本化できなかったグローバル石巻で会派を離脱する動きが起こり、会派再編に発展するとともに、グローバル石巻を中心にしていた「土井与党体制」が崩れ、その後野党会派が構築されたことによる。
見識なく、すべてに反対する野党派議員の横暴
平たく言えば、「市長は俺たちの言うことをきかなかった。だから敵に回る」ということである。子供じみた理屈としか思えないが、石巻市議会ではこうした論理がまかり通るのか、これ以後議会側は「土井野党勢力」が多数を占めるようになった。現在の議会勢力図は「土井与党会派」がニュー石巻(6人)、みらい石巻(5人)、公明会(3人)、無会派(1人)の計15人、「野党会派」はグローバル石巻(10人)、新世紀クラブ(4人)、共産党(3人)、無会派(1人)の18人である。議長は無会派だがグローバル石巻、副議長は新世紀クラブで野党グループだ。
野党会派に多数を占められれば、土井市長ならずとも行政運営が難しくなるのは当然のことである。土井市長の政治手法にも問題があることは否定できないが、議会側が感情的に対立姿勢を強めていることも事実である。その結果、前述したように重要議案がことごとく反対、否決され、石巻市の重要課題は少しも進捗していない。逆に過去の問題をほじくりかえしているだけ、無駄な労力と諍いに終始していると言える。
4月の市長選はこうした対立構図の中で行なわれることになる。
(後略)
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