| パロス 2006 11月号(第20号) | |
| info-capsule 政 治 /経済/社会 | |
浅野史郎・県社協会長が役員報酬を減額 9月20日の県社会福祉協議会の理事会で、浅野史郎会長が役員報酬を減額すると申し出た。県社協の内規では会長の報酬は月103万円以内となっており、浅野氏は週2日程度の勤務なことからこれまで49万円受け取っていたのを、39万円減額して10万円にするという。理由は「県社協の財政状況が厳しいから」というもの。 浅野氏の会長就任とその勤務ぶりには「天下りだ」「社協の仕事をおろそかにして、テレビや講演に出るのはおかしい」との批判が県議会や福祉関係者から出ている。が、本人は馬耳東風。減額したということは、これまで通り県社協の会長は辞めず、大学教授やテレビ出演、講演をしていくという「宣言」でもある。 だが、この減額は規律に則していない。県社協の定款には「役員の報酬は理事会の議決 を経る」と明記されている。会長自ら定款に違反していることになる。また、県議会や福祉関係者が批判しているのは報酬の多寡ではない。昨年4月に三社統合して新生された県社協は地域福祉の充実をどう進めていくかをはじめ、障害者自立支援法の施行への対処、施設利用者の円滑な地域移行など、課題は山積している。そのトップが週2日程度の勤務で何ができるのかと問われているのだ。浅野氏は本質を理解していないらしい。 選挙目前で気になる浅野前知事の動向 来年は春に統一地方選、夏に参議院選があるが、すでに選挙モードに突入している。その中で「浅野(史郎)前知事が何かアクションを起こすのでは」との話題が政界関係者の間で囁かれている。 浅野氏が参議院選など国政に打って出るかどうかはわからない。ただ、政治並びに政治活動に関心がないかと言えば、そうではない。浅野氏は県社会福祉協議会会長の傍ら、地方分権改革に取り組む全国組織「日本市民会議・闘う市民会議」の結成や、団塊世代を結集させる「地域創造ネットワーク・ジャパン」を設立している(代表は浅野氏)が、これらの組織は名称はどうあれ、「内実は政治組織に違いはない」(ある県議)。また、先の仙台市長選で落選した鎌田さゆり氏が立ち上げた「杜の都政治スクール」の講師としても参加している。このスクールの事務局には県議会の会派「無所属の会」の菅間進氏、菊地文博氏、浅野氏の盟友で来春の県議選に出馬予定の佐藤豊氏が幹事になっている。このことからして浅野 鎌田氏の連携ができていると見て間違いなさそうだ。 「浅野氏は自ら国政にでるかどうかはわからないが、一大政治勢力を結集し、そこから国会議員、県会議員を送り出していくオーナーになろうとしているのではないか」「鎌田氏はもう一度仙台市長選に出るための活動だろう」と政界関係者は見ている。県社協会長として全国を奔走しているのは、そうした組織づくりのためと見れないこともない。 浅野、鎌田両氏の動きに注目しておく必要がありそうだ。 「福島県談合汚職事件」の余波が 福島県の談合汚職事件が宮城県にも少なからず影響を与えている。といっても事件が飛び火したということではない。県の入札制度の改正気運が、この事件のために及び腰にならざるを得なくなっているのだ。 県が現在実施している一般競争入札制度は@1千万円以上、A低入札価格調査制度、B予定価格の事前公表 というもの。県はこれにより公正・透明性が図られ、談合防止になるとの考え方だ。 だが、建設業界からは不満が高まっている。というのも、この制度では他社よりも安価な入札価格にすれば落札できることになり、必然的に各社は赤字をしてでも受注しようとする。公共事業が激減しているためなおさらである。その結果、過当競争になっており、ダンピングが横行し、品質劣化の要因にもなっている。また、宮城県の場合は県内に支店と技術者登録があれば、他県からでも入札・落札ができる。このため資金力がある大手・中堅ゼネコンが落札し、県内業者は仕事にありつけない状況にある。 こうした弊害を打破してもらおうと、これまで県建設業協会は再三にわたって制度改正を要求し、県議会などに働きかけてきた。村井嘉浩知事が掲げる「富県戦略」を実践する上でも建設業の活性は不可欠であり、制度改正の気運が高まってきていた。その矢先の福島県の事件である。「福島はまずいことをしてくれたなあ」とは、ある県議。「これで制度改正論議は当分できそうにない」。 宮城県の基幹産業は農林水産と建設。その一方の建設業者の弱体化が日ごとに増している。 |
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